マイナス気温に凍るトスカーナは毎朝、道も草木も空気さえもが氷の世界に白く染まっているよう。 そう、ここでは雪ではなくなぜか「氷」。 羊が歩く草むらも木もすべてが白く凍っています。 アトリエでは靴下2枚履きの足も凍り、いよいよ毎年恒例の風邪の季節が到来。 今年は12月に入ると直ちに激しい気管支炎で寝込み、しばらく声もなくしていた日々でした。 そんなイタリアの医療機関は主治医指定制。 体調を崩したら、まずは国民健康保険証に記された主治医の診察室へGO! しかしこの診療時間が…驚くほど短いのです。 一日2時間だけの診察に患者が殺到。 しかも話し好きのイタリア人たち。一人一人にかかる時間がまた長い事…。 医者にかかる度に病状が悪化するように思うのは、私の気のせいでしょうか? さて処方された大量の薬とプロポリス&スパイス・ティー漬けの日々も過ぎ、ようやく外界に帰還してみると、 街はもう色とりどりのクリスマス飾りに、どこもかしこもキラキラ。 週末のメルカート(市場)も、可愛いラッピングのプレゼントを抱えた人々で大賑わいでした。 普段はすべての店が閉まる日曜日にもショッピングができる、1年で唯一の季節がこの12月です。 しかしのんびり楽しんでいる場合ではありません。 コンビニのないイタリア、しかも25日からは街もクリスマス・ホリデイに入るので、イヴまでにすべての買い物を済ませなければ…! もうひとつの恒例行事「汗をかきかき大荷物で極寒の街を走り回る」時期が、今年も変わらずやってきています。 もしかするとこれだから…風邪をひくのでしょうか? Buon Natale e Felice Anno Nuovo... 皆様、素敵な年末をお過ごしくださいませ。 2008年12月20日 氷のアトリエより。 高野倉さかえ