3月に入っても大雪の続いた異常気候の今年。 そんなピエモンテ州にもいよいよ太陽がこんにちは。 春の暖かな陽射しがやって参りました。 雪がようやく溶けたので街に降りてみると、意外な場所が賑わっており…驚きました。 早くも街中のジェラート屋さんが大繁盛なのです。 晴れが数日続き、気温が少しずつ上昇したせいでしょうか。 それにしてもまだまだ風はひんやりと冷たく、重たいコートも手放せません。 そんな時期にもかかわらず、山盛りのジェラートを屋外でモリモリ食べているのですから、このイタリア人のアイス好きはなかなかのものです。 この写真の日もジェラート屋さん正面に設置されている温度計はかろうじて12℃。 太陽が照っているというだけで、気温は決して高くはありません。 しかし陽を浴びることが大好きなこの国民、スーツでビシッと決めたお洒落なサラリーマンから買い物帰りのお母さん、 そしておじいさんおばあさんたちまでジェラートを手に、なんだか幸せそうに午後のひとときを過ごしていました。 そんなイタリアのジェラート屋さんの特徴は、バラエティーに富んだ味の数々。 あまりに種類が多すぎて、どれを選んでいいのか毎回長時間悩んでしまうほどです。 しかしこちらビエッラで有名な写真のお店はというと、種類をあえて絞って伝統的なジェラートの味を確立している珍しいタイプ。 しかもそのお勧め一番人気は、最もクラシックなバニラ・クリーム味なのです。 タマゴのたっぷり入った香りの良い濃厚なクリーム感そして遠くの方にはなにやら懐かしい甘み。 子供の頃によく食べていた不二家ミルキーにどこか似ているような…。 午後の陽射しを浴びながら屋外で食べる今年最初のジェラート、最高です。 あ!でもお腹が冷えないように気をつけないと…! 2010年3月15日 小鳥のさえずりも軽やかなアトリエ窓より。 高野倉さかえ