鮮やかな青空のトスカーナは今日も元気に太陽が輝いています。 6月でもう30度を超える日々が続き、緑の香りのするアトリエの庭にはバラの花が満開。 さやさやと風にそよぐ草むらの中には山もりのクローバーとトンボの舞い。 猫も日陰に隠れるほどの強い陽射しが降り注ぐ庭のベンチに横たわると、一瞬にして体がバターのようにとろけそうになります。 そして夏の風に乗って流れてくるのは小鳥のさえずりと流れる小川の音。 その向こうでは「ニャ〜ニャ〜♪ミューミュー♪」の大合唱。 アトリエ猫のルチアが子猫を出産し、一気に家族が増えてしまったのです。 6匹の子猫のカラーはキレイに2匹ずつ分かれており、ママ猫ルチアそっくりの淡い茶色×2、シルバー×2、そしてブチハイエナのような黒×2匹。 生まれて14日が経った子供たちは少しずつ足腰もすわってきて、かごの中からはい出そうとする活発な子もおり、 ちゃんと6匹そろっているか確認する為に時々頭数を数えてはいるのですが、 かごの中ではいつも6匹がごちゃごちゃに覆いかぶさりこんがらかった状態で、どこからがどの子猫のパーツなのかさっぱりわからないほど。 そして「ミュー、ミュー」と鳴く子供たちの世話に追われるママのルチアはいつもいつもお腹をすかせており、 私の顔を見るたびに「ニャー!ニャー!」と猫缶の催促。 1日ざっと25食くらい食べているのに体は本当にスリムで、ある意味羨ましいほどなのですが、それにしても食べること食べること…。 そんなアトリエに夜のカーテンが降りると、静まり返った庭には大粒のホタルが舞っています。 キラキラと輝きを放ちながらふんわりと流れるその姿はまるで大地に星空が広がったよう。 そう、天も地も星でいっぱい、星空のホタルです。 まるで夢のような景色にうっとり感動していると、足下で再び「ニャ〜ァァア♪」。 ルチア、本日26食目のご飯を催促です。 花より団子、ホタルより猫缶? 2011年6月 賑やかな初夏のアトリエより。 高野倉さかえ