10月はまだ始まったばかりだというのに 厚めのソックスを履いた足は冷え冷え。 そして早くもウールのカーディガンを羽織った冬支度ファッションです。 まだ早いかな...と何日も我慢していた 某洋服メーカーのヒートテック・ハイネックシャツ。 毎年、一度来てしまうと、なんと5月頃までは脱げません。 そしてあまりにも早く真冬の服装に慣れてしまうと 厳しい寒さが来た時に体が対処できずに、あっという間に風邪をひいてしまいます。 なので毎年この時期は、そう、冷たい風との根くらべ。 どちらが勝つかというと...それはもちろん、秋の冷たい風。 そして下界では暖かな空気に金木犀が香る頃 すっかりヒートテック頼りの毎日を送る、山の生活です。 大好きな季節の花の香りは、山ではまだまだ先のようで 庭に植えた金木犀にはまだ蕾すら見えません。 そうこうしているうちに、今年は台風がらみの強い雨風がやって来て 今日は窓の外の木々も、激しいリズムで踊っています。 巡りゆく季節は今年もこのワイルドな庭に ベルのようなイワシャジンの花を咲かせ 真っ赤な水引草はまるで御祝儀袋を飾るように 秋の風景を彩り始めます。 何も手入れをしていないのに 毎年 毎年 約束をしたようにこの地に帰って来てくれる、季節の花々たち。 その健気な姿を見る度に、こころはホンワカ暖かくなります。 今年は秋明菊の成長も旺盛で ヒョロンと曲がった茎の先には 私の背丈に届くような花が白く微笑みます。 こんな嵐の日、気がかりなのはその花々たちのこと。 激しい暴風に茎が折れてしまわないか 強く打ち付ける豪雨に打たれて、せっかく開いた花びらを傷つけてしまわないか 雨が止むまでの数日間、いつもヒヤヒヤしています。 そんな心配をよそに、嵐の去った翌日には いつも全く問題なく生き残っている可憐な花たち。 こんなにか細く、か弱そうな茎だけで こんなに大ぶりの花々を支えているというのに、この丈夫さは本当に感動ものです。 大きな枝が折れてしまうような嵐に、どれだけ揺らされても耐え忍び 晴れた翌日にはまた変わりない笑顔で咲き誇る、山野草たち。 こんな風にしなやかに、元気に時を過ごせたらいい。 それにはまず...健康管理をきちんとしなければ! 制作にのめり込むとつい食事も忘れてしまう私は、嵐の窓辺でそう思いました。 そして今日も慌てて...かなり遅い昼食の準備です。(苦笑) さぁて、そろそろいい時間だから...薪ストーブもつけてしまおうかな。 2020年10月8日 雨の雫に彩られた、アトリエの窓より。 高野倉さかえ